利回り生活

利回りのいい投資先を模索し続け、いつかは利回りのみで生活できる状態を目指します。

カテゴリ: 投資戦略

全然バイオ株を知らない素人なのですが、アキュセラ株の値動きの大きさをみて思うところがあったので、少し記事にしてみます。


アキュセラに関する僕の頼りない知識

・アキュセラの新規創薬として期待されていた、ドライ型加齢黄斑変性治療薬の臨床試験結果が5月26日朝7:30に発表された

・臨床試験結果は有意な差の認められるものではなかった


問題とされている点

・5月25日に始値から終値まで16%の急落があった→インサイダー疑惑

・6月に発表されるはずの臨床試験結果が5月に前倒し発表された



現に大問題となっている点

株価がピークから約7分の1になってなお、寄り付いていない






もっといろいろあるはずですが(そもそも僕はバイオ株を一切見ない門外漢なのでご容赦ください)、上記の点のうち最後の値動きだけに着目し、リスクマネジメントとして何が有効で、何が有効でないかを考えてみます。


①逆指値注文をしていれば防げていたか

逆指値注文は価格の連続性があって初めて機能するので、今回のようなS安の連続では全く機能しない。


②時間軸の限定は有効性があったか

デイトレードであれば今回は逃げれた。場中発表であると特売りになるので怪しい。スイングトレードであった場合、 6月までは臨床試験結果が出ないと想定して動くはずなので、まともに被弾する可能性が高い。


③銘柄の分散は有効性があったか

個別企業の問題なので有効性があった。同業種であるそーせいでも分散効果が得られた様子が株価からはうかがえるが、当然ながら別業種への分散、2銘柄でなく多数の銘柄であることが望ましい。


以上から、リスクマネジメントとしては③>②の順に有効性があり、①は全く機能しないものと暫定的に結論付けます。そのうえで、②の有効な場面の限定性から、③の銘柄の分散について掘り下げてみます。



銘柄分散の困難さ

個別株投資を行うものとして、銘柄分散はあまり好まれる手法ではありません。個別株の強みを認識したうえでリスク・リターンの関係が好ましいと判断して投資先を選ぶ以上、銘柄の分散はせっかくの収益機会(とみえる投資先)に注げるお金を少なくさせてしまうためです。


それではどうしたらいいかと考えるに、リターンより先にリスクを把握することが必要ではないかと思います。


今回はアキュセラ株に起こったことが、先の三菱自動車にも小規模ながら起きましたし、もっと遡るとITバブル崩壊時の光通信にも起こったそうです。



こんな例をみてしまうと、ワーストシナリオとして1銘柄への投資資金が全額溶けるくらいを想定しておく必要があるような気がしてしまいます。以下で、現物取引、信用取引のケースを考えます(詳しくないので追証は省略)。



現物取引の場合

保有銘柄のうち、1銘柄の価値がゼロになっても立ち直れるだけの銘柄数は確保する。
2割なくなっても立ち直れる場合は5先、1割なくなっても立ち直れる場合は10先。
市場全体の下げと同時になる可能性を考え、保守的に見積もることが大事。



信用取引の場合


保有銘柄のうち、1銘柄の価値がゼロになっても立ち直れるだけの銘柄数は確保する。
信用レバレッジが3倍として、2割なくなっても立ち直れる場合は5×3=15先、1割なくなっても立ち直れる場合は10×3=30先。
市場全体の下げと同時になる可能性を考え、保守的に見積もることが大事。



結論

分散投資はとても大事で、リスクを先に考え最低限の銘柄数を確保しておくことが肝要。

信用取引の場合は、直感よりもずっと多くの先に投資をしていないと退場の可能性が生じる。


 

今日は優待グロース株について書いてみます。

株は大きく分けてバリュー株、グロース株に大別できます。今日ジョギングしながらふと思ったが

「優待バリュー株」という言葉はよく見かけるけれど「優待グロース株」という言葉は見かけたことがない

ということでした。 これは新しい見方を提供できるかもしれない!と思って「優待グロース株」でググってみると、優待ブロガーの大家みきまるさんの記事が・・・

新しい概念を提示することの難しさを感じつつ、いちおう考えたことを書き下ろしてみます。 みきまるさんの記事も読みましたが、僕なりに新たな見方も付け加えられるはずです。



【優待グロース株とは】

 単元保有でリターンの最大化を狙う優待投資と、企業の成長の果実を(主に値上がり益で)享受するグロース株投資の合わせ技。


【メリット】(1)

優待バリュー株に投資をしているときに陥りがちなバリュートラップ(※株価が割安なまま一向に上がらないこと)を避けられる。

(例)
PER20倍で評価され、年率20%の売上利益成長をしている企業の株を買ったとします。
市場の評価がPER20倍で一定であれば、PER=株価/一株利益で、分母の一株利益が20%増加→分子の株価も20%増加となるため、1年後の株価水準は20%増加したところが均衡点となります。

上記の例はグロース株一般のメリットを書いたものですが、仮に上記のグロース株に2%の利回りの優待もあった場合、20%+2%=22%のリターンとなります。

例がいまいち良くない感じもしますが、市場の評価が一定であるときにキャピタルゲインを得られることに加え、2%の優待分がアルファ(リスクを増加させずにリターンを増加した部分)になるはずです。


【メリット】(2)

握力が高くなる。

グロース株を持ってて嬉しい悩みは、株価が上昇して割安感が薄れることです。そのときに同等以上に魅力的な投資先があればさっと乗り換えることも合理的ですが、税金コスト等を考えると中々難しい部分があります。

こういうときに、優待グロース株であれば、優待がある分、利回りで考えても保有メリットが中々薄れません。結果として、銘柄に対する握力が増加し、ビジネスモデルが持続する限り持続するであろう利益機会を余すところなく享受できます。


【デメリット】

ビジネスモデルに不調が生じたときで、損切りすべきときでも、優待利回り上昇で見切りがつけにくい。

ビジネスがうまくいっていないことは、決算書上ですぐに表れ、株価は概ね下落します。通常のグロース株であれば速やかな見切りができるところを、優待がついているばかりに、株価の下落=利回り上昇で売りづらくなることはあり得ることです。

たまたま、今日Twitterでタカさんもそのようなことをツイートしていました。引用します。




【具体例】

具体的にどのような銘柄があるんだ!ということについて、思いつく限り羅列してみます。

(持っている銘柄)
コムチュア
ウィルグループ
パラカ
日本BS放送
ギガプライズ
ユニバーサル園芸社

(持っていない銘柄)
エスクリ
アクトコール


他にも優待グロース株があればぜひ教えてほしいです。



【まとめ】

個人的には、上記のメリット、デメリットを考慮したときに、メリットが大きいものと考えて、優待グロース株を具体例のところに記載したとおりに所有しています。実際のリターンは先々のことなのでわかりませんが、割のいい長期的な賭けであることを期待しています。

※投資は、損しても得しても自己責任で!



 

今回は国内株式投資について書いていきます。
・・・前の記事は教科書みたいな文章といわれたので、おおまかに書くよう心がけます。
内容は、小型株投資についてと、優待株について。


小型株を好む理由について


僕は、大方の個人投資家と同様に、小型株投資に特化した投資を行っています。あえて書く必要もなさそうなのですが、なぜ小型株投資に特化するのかを、ざっくりと書いてみます。

大型株
・機関投資家中心
・値動き:理性的(歪みが少ない)

小型株
・個人投資家中心
・値動き:感情的(歪みが大きい)

このような区別ができると思っているので、アクティブ運用をするなら小型株の方が勝ち目があるはずと考えています。

ファイナンス理論でよく知られたもので「効率的市場仮説」というものがあります。あらゆるニュースは即座に株価に反映され出し抜けないといった趣旨のものなのです。大型株はおおよそそう考えて問題ないかもしれませんが、小型株はそもそも効率的になるほどお金が流れていない銘柄がたくさんあるので「そこそこ効率的」程度に留まっているのではないか?というのが、個別株投資を経験しての感想です。

そのため、日々小型株を観察して、利益をもたらしそうな投資先にはなるべく投資するよう心がけています。


優待株を買いがちな理由について

小型株に投資をすると、アップサイドの大きさから2~3倍になることが珍しくありません。

ありがたいことなのですが、リスク管理の観点からすると、PFの個別企業リスクが2~3倍になるということにもなります。

こういうのは好ましくない。。と、株価が2倍になったら半分売る、などしてざっくりとリスク管理をしてきたのですが、結構税金がかかります。

今のキャピタルゲイン20%課税は負担が大きくて、常に売買をしていると、インデックスに勝つには、インデックスの1.25倍のリターン(※インデックスが10%上がったらPFは12.5%上がる等)を出し続けなきゃいけないことになります。

そういう機会は限られるので、いい投資先がないときにお金をどこに置こうか・・・と考えたときに、優待株が恰好の資金の置き場に見えました。

例えば、優待利回り1%の金券を株主に提供する企業はかなりの数があります。株式の期待リターンは平均をとると5%がいいとこなので(夢がないですが)、インデックスの期待リターンが5%として、優待株バスケット買いが5%+1%=6%のリターン。

優待株への分散投資は、単元保有なので、個別企業リスクは限られるため、売買による税金コストがかかりません。なのでリターンは補正しないことにすると、優待利回り分がそのままインデックスをアウトパフォームする原資になるはずです。

そんなこんなで、長くなりましたが小型株投資、優待株投資をやっています。
次の記事から、個別企業のことを書いてみたいと思います。
配当利回りを重視するかどうかについては、また気が向いたときに書きたいと思います。


 

日本の個別株について記事を書くために開いたブログですが、まずは僕の株式資産の国別配分について書いていきます。おおまかに、日本株:海外株を4:6くらいで持っています。

なぜ海外株を持つかについて。まず、以下のグラフをご覧ください。


グラフ1修正後

過去10年の日本、アメリカの主要株価指数の推移をグラフにしたものですが、過去10年に限っていえば、日本株にはちょっと分が悪い結果となっています。もちろん時期の選び方はありますが。要点としては

・日本株に固執すると利益が得られない時期に、海外株では利益が得られる場合がある

・海外株に投資することで分散効果が得られリスクが軽減できる 

といったことをメリットと考えて、海外株を少し多めに持っています。

ちなみに、TOPIXとSP500を半々で持ったときのリターン曲線はこのようになります。


グラフ2


あまりグラフとしてはぱっとしませんが、リーマンの急落以外の時期は、半分ずつのPFは損益がなだらかになっています。これが分散効果で、PFの標準偏差(価格の変動性)が小さくなっています。理屈の上では投資先の国の数が増えれば増えるほど、分散効果は大きくなります。

そんなことで持っている海外株式ですが、具体的には海外ETFのVT(世界株式に分散投資)を8割、VBR(米国小型バリュー株に分散投資)を2割持っています。前者は王道、後者は味付けみたいなものです。

ちなみに、国内4:海外6の資産配分は、為替リスクを考慮してリスクリターンが好ましい配分と投資評論家の山崎元さんがいっていて、信じる者は救われる的に始めたものです。おおよその目安くらいに考えています。

こういった話は、インデックス投資家の皆様が詳細にブログにまとめてみえるので、個人的にはこの記事で終了にしたいと思います。次からは日本株投資について書くつもりです。
 

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